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医療介護求人メディケアキャリア 介護コラム 介護士がうつ病になる原因と対策について解説

公開日:2025年06月26日 |  更新日:2025年06月26日

介護士がうつ病になる原因と対策について解説

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介護士がうつ病になる原因と対策について解説

介護職は、過重労働や人手不足、夜勤による生活リズムの乱れなどから、心身のストレスを抱えやすい職種です。利用者や家族との関係、職場内の人間関係も重なり、うつ病を発症するリスクが高まります。 本記事では、介護士がうつ病になる主な原因とその予防策、職場や個人で取り組める対処法、必要に応じた受診や転職といった選択肢まで詳しく解説します。

目次[非表示]

介護職でうつ病になる原因

過重労働と長時間労働

介護施設や訪問介護事業所では、慢性的な人手不足から1日8時間を超える残業や持ち帰り業務が常態化しやすく、身体的・精神的に疲弊します。連日の長時間労働は睡眠不足や慢性疲労を招き、うつ病リスクを高めます。

人手不足による負担の増加

全国的に介護職員数が不足しているため、シフトの穴埋めや緊急対応を一人で担う場面が多くなります。休憩時間が確保できず、業務量が膨大になることでストレスが蓄積し、精神的な疲弊を招きます。

夜勤による生活リズムの乱れ

交替制勤務で深夜から早朝に及ぶ夜勤を繰り返すと、睡眠・覚醒リズムが乱れやすくなります。自律神経のバランスが崩れることで情緒不安定になり、うつ状態を引き起こす要因となります。

精神的ストレス

利用者との関係によるストレス

認知症による徘徊や暴言・暴力、事故のリスクが常に存在する利用者対応は、精神的に大きな負担です。「どう対応すればよいか」というプレッシャーが蓄積し、心身の疲労を招きます。

ご家族との関係によるストレス

利用者のご家族から介護の内容や費用について過度な要求やクレームを受けることで、断れない責任感が強まり、精神的ストレスが増大します。

同僚との人間関係によるストレス

シフト調整や業務引き継ぎ時のすれ違い、職場内の派閥や価値観の相違などでトラブルが起きると、孤立感や居心地の悪さが生じ、心理的負担が増します。

責任の重さ

利用者の命や健康を預かる業務では、誤薬や転倒事故など一つのミスが重大な結果を招くため、常に高い緊張感を強いられます。この強いプレッシャーが長期化すると、うつ病を誘発しやすくなります。

賃金の低さ

介護職の平均月収は他産業に比べて低めで、生活費や子育て費用などの家計不安を抱えやすい状況です。経済的なストレスが重なることで、精神的にも追い詰められやすくなります。

キャリアパスが見えにくい

資格取得や経験を積んでも賃金に大きく反映されにくく、管理職や専門職への昇進機会が限られがちです。将来への展望が描きにくいことが、モチベーション低下や不安を助長します。

介護職のうつ病対策

職場環境の改善

労働時間管理の徹底

長時間労働やサービス残業が精神的負担を増やすため、シフト表の見直しやタイムカードの運用強化を行います。月間残業時間の上限を設定し、介護ロボットやICTツールを活用して業務効率化を図ることで、心身の余裕を確保します。

休暇取得の推奨

有給休暇やリフレッシュ休暇を計画的に取得できるよう、管理職から休暇取得の意思確認を行うマネジメント体制を整えます。繁忙期・閑散期のバランスを職場全体で共有し、代替要員をあらかじめ確保して休暇取得を後押しします。

人員配置の最適化

人手不足による負荷集中を防ぐため、多職種連携で介護スタッフ、看護師、ケアマネジャーの役割分担を明確化し、チームケアを強化します。夜勤明けや連続勤務のスケジュールを調整し、業務量の偏りを抑制します。

相談しやすい環境づくり

上司や同僚への相談

定期的な1on1ミーティングやチームミーティングを実施し、悩みやストレスの早期発見を促します。職場内のメンター制度やピアサポートグループを導入し、気軽に相談できる雰囲気を醸成します。

産業医・カウンセラーへの相談

産業医や臨床心理士による面談窓口を設置し、専門的なメンタルヘルスケアを提供します。社外EAP(社員支援プログラム)サービスの利用を推奨し、プライバシーを守りながらストレスチェックや心理相談を受けられる体制を整えます。

セルフケア

十分な睡眠

夜勤や交代制勤務で乱れがちな生活リズムを整えるため、就寝前のスマートフォン利用を控え、遮光カーテンやアイマスクを活用して質の高い睡眠を確保します。睡眠日誌をつけ、睡眠時間と疲労感の関係を把握しましょう。

バランスの良い食事

ビタミンB群やDHA・EPAを含む魚介類、抗酸化作用のある野菜や果物を積極的に摂取し、血糖値の急激な変動を抑えることで精神の安定を図ります。外食が続く場合はサプリメントで栄養を補うことも検討します。

適度な運動

ストレッチやウォーキング、ヨガなどの軽い有酸素運動を週2~3回、30分程度行うことで、セロトニン分泌を促しストレス緩和やバーンアウト予防に効果があります。勤務前後に体を動かせる時間を確保しましょう。

趣味の時間

仕事とは異なる趣味やリラックスできる時間を一週間に1回以上設け、音楽鑑賞や読書、ガーデニングなどに没頭することでストレス解消とリフレッシュを図ります。ヨガや瞑想もメンタルの安定に有効です。

休職・転職という選択肢

過度なストレスが継続する場合は、産業医面談のうえで休職制度を活用し、治療と休養に専念します。職場復帰が難しい場合は、キャリア相談やハローワーク、転職エージェントを通じて、自分に合った職場環境へ移ることも検討しましょう。

介護職におけるうつ病予防

ストレスマネジメント

介護現場でのストレスを適切にコントロールすることは、うつ病予防に欠かせません。まずは自分のストレスサインを把握し、早期対策を講じることが重要です。日々の業務後には深呼吸やストレッチなど簡単なリラクセーション法を取り入れ、休憩時間には短時間でも歩行や軽い体操を行って心身をリフレッシュしましょう。

また、同僚や上司とのコミュニケーションを密にし、ピアサポート体制を活用することも有効です。定例ミーティングやケースカンファレンスの場で悩みを共有し合うことで、人間関係による負担感を軽減します。チーム内でお互いの状況を把握し、助け合える風土づくりがストレス管理の基本です。

メンタルヘルス研修

定期的なメンタルヘルス研修は、介護職員がうつ病の兆候や対処法を学ぶ絶好の機会です。研修内容には、うつ病の主な症状やリスクファクター、ストレス因子の見極め方、コミュニケーションスキル向上、レジリエンス(回復力)強化トレーニングなどを盛り込みましょう。産業保健スタッフや外部カウンセラーを講師に招くと、最新の知見を取り入れられます。

研修後にはアンケートやフォローアップ面談を実施し、理解度や現場での活用状況を把握します。その結果を基に研修プログラムを改善し、継続的に質を高めることで、組織全体のメンタルヘルスリテラシーを向上させます。

職場全体での取り組み

組織としてうつ病予防に取り組むには、ハラスメント防止とワークライフバランスの推進が欠かせません。管理職は適切な業務配分と労働時間管理を徹底し、夜勤シフトのローテーションや有給休暇取得を奨励します。職場巡視や面談を定期的に行い、職員一人ひとりの心身の状態を把握する仕組みを整えましょう。

さらに、社員同士の交流を深めるレクリエーションや勉強会を開催し、孤立感を防ぎます。産業医や専任カウンセラーとの連携を強化し、ストレスチェック制度や専門的カウンセリングを速やかに利用できる環境を整備することで、組織全体でうつ病予防に努める体制が完成します。

うつ病のサインに気づいたら

介護職は過重労働や人間関係のストレスからうつ病を発症しやすいため、自分自身や周囲の変化に早めに気づくことが大切です。体調や行動の異変を見逃さず、適切な対応を取りましょう。

自身の変化に気づく

まずは自分の心身に現れるサインをチェックします。以下のような症状が2週間以上続く場合は注意が必要です。

・抑うつ気分やイライラ感が強く、何をしても楽しくない

・疲労感や倦怠感が常にあり、休んでも回復しない

・入眠困難や早朝覚醒などの睡眠障害

・食欲不振または過食による体重変動

・集中力の低下や仕事のミスが増加

・自責感や罪悪感が強く、将来に希望が持てない

こうした状態は「心理的ストレスの蓄積」や「バーンアウト(燃え尽き症候群)」の可能性もあるため、自己判断せず、専門家や信頼できる同僚に相談しましょう。

家族や同僚の変化に気づく

介護現場では自分以外のスタッフや家族にも変化の兆候がないか注意を払います。以下のような行動変化が見られたら、声をかけてみましょう。

・会話や笑顔が減り、無表情になる

・遅刻や早退が増え、休みがちになる

・業務指示への反応が鈍くなる、ミスが頻発する

・対人トラブルが増え、他者と距離を置く

・「もう無理だ」「どうせ変わらない」といったネガティブ発言が多い

周囲が気づくことで本人も「相談していいんだ」と感じ、早期のサポートにつながります。職場全体で相互に声を掛け合う文化づくりが肝心です。

医療機関への受診

自身や周囲のサインに気づいたら、早めに医療機関を受診しましょう。まずは心療内科や精神科、産業医が窓口です。受診の流れは以下のとおりです。

1. かかりつけ医や職場の産業保健スタッフに相談

2. 心療内科・精神科で問診と心身の状態チェック

3. 必要に応じて血液検査や心理検査(抑うつ尺度)

4. 投薬治療(抗うつ薬)や認知行動療法、カウンセリングの開始

医療機関への通院が難しい場合は、地域包括支援センターや市区町村のメンタルヘルス相談窓口、電話相談(いのちの電話)などを利用できます。受診費用は健康保険適用で負担軽減が可能です。

うつ病は早期に対応するほど回復が早く、長期化を防ぎやすくなります。自身や同僚のサインに気づいたらためらわず、相談と受診を行い、セルフケアや職場環境の改善と合わせて症状の悪化を防ぎましょう。

まとめ

介護職のうつ病は過重労働や人手不足、夜勤によるリズム乱れ、利用者対応のストレスが大きな要因です。そのため、労働時間管理や休暇取得推奨、人員配置の最適化、相談窓口の整備、十分な睡眠・食事・運動などのセルフケアを徹底しましょう。異変を感じたら早期受診や休職・転職も重要です。

 

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