介護コラム
介護職の仕事内容とは?介護職におすすめの資格も併せて紹介
介護福祉士
ケアマネージャー
訪問看護
仕事内容
介護職
現在介護職は需要が高く、多くの介護施設で働くチャンスがあります。無資格であっても働きながら資格取得を目指せるほか、上位資格を取得してキャリアアップも可能です。今回は、介護職の仕事内容に加えて介護の現場で働くために取得をおすすめする資格について解説します。
介護職は需要が高い職業
日本は年々高齢化が進んでおり、65歳以上の高齢者人口は1950年以降右肩上がりで上昇しています。総務省統計局のデータによると、2022年9月時点での日本の高齢化率は29.1%で過去最多で、日本は世界で最も高齢者人口が多い国なのです。
高齢者人口が増えることによって介護を必要とする高齢者も増えるため、介護職は需要が高い職業といえるでしょう。
介護サービスが多様化している現在、介護職が働ける職場の種類も増えています。介護施設は大きく分けて、行政機関が運営する公的施設、民間企業などが運営する民間施設の2種類があり、それぞれ以下に挙げる介護施設があります。
- 公的施設:特別養護老人ホーム・介護老人保健施設・ケアハウス・介護療養型医療施設
- 民間施設:介護付き有料老人ホーム・住宅型有料老人ホーム・グループホーム・サービス付き高齢者向け住宅
※出典:総務省統計局. 「統計局ホームページ/令和4年/統計トピックスNo.132 統計からみた我が国の高齢者-「敬老の日」にちなんで-/1.高齢者の人口」
介護職の主な仕事内容
介護職の主な仕事内容は、大きく分けて「身体介護」と「生活援助」の2種類です。まずは、これら2種類の仕事内容について解説していきます。
身体介護
身体介護とは、介護を必要としている方の体に触れながら日常生活動作のお世話をする介護サービスです。寝たきりや体が不自由な方に対し、介護の仕事の基本である食事介助、入浴介助、排泄介助の「三大介助」に加えて、車椅子や歩行をサポートする移動介助も行います。
身体介護は、必ずしも要介護者に体に触れて行うものではありません。場合によっては要介護者のできる範囲で運動や歩行などを行ってもらい、見守ることも身体介護の業務の1つです。
なお、訪問介護において一人で身体介護を行うには介護の資格が必要で、無資格者が行うには有資格者の監督が求められます。
生活援助
生活援助は、要介護者の生活を援助する仕事です。具体的には、掃除や洗濯、調理などを本人に代わって行います。そのため、介護施設ではなく訪問介護サービスで主に行われる業務です。身体介護とは異なり、要介護者の体に触れることはほとんどないので、無資格者でも対応できる場合があります。
基本的な生活に必要な家事を行う生活援助ですが、その他にも外出が困難な方には買い物代行や薬の受け取り、衣類の整理や修理なども行います。
介護職に必要な資格
介護職は必ずしも資格が必要な仕事ではなく、無資格でも働ける職場や職種はあります。しかし資格がなければできない業務も多いため、無資格では担当できる業務が限られてしまいます。介護職として長く働くことを希望しているのであれば、以下でご紹介する介護の資格を取得しておくことをおすすめします。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、かつて「ホームヘルパー2級」と呼ばれていた資格です。介護の仕事をするための入門的資格に位置づけられており、介護に関する基本的な知識やスキルを持っていることを証明できます。
無資格の場合も、働きながら取得を目指せる資格です。難易度はさほど高くなく、最短1カ月で取得できる場合もあります。
受験資格に制限などはなく、130時間のカリキュラムを受講した上で修了試験に合格することで取得できます。こちらの資格を取得していると、身体介護が可能です。
介護福祉士実務者研修
「実務者研修」と呼ばれることも多い、介護職員初任者研修の上位資格です。取得しているとより専門的で実践的な介護の知識やスキルを持っていることを証明でき、たんの吸引や簡易的な医療ケアが可能となるほか、サービス提供責任者として働けます。
介護福祉士実務者研修も介護職員初任者研修と同様に、受験資格は特に定められていません。研修時間は450時間と大幅に増えますが、うち130時間は介護職員初任者研修を取得していれば免除となります。また、後述する介護福祉士の受験資格に含まれているため、介護福祉士を目指す方は取得必須の資格です。
介護福祉士
介護福祉士は、介護分野において唯一の国家資格です。専門知識と技術を持つ介護のプロとして、介護サービス利用者のケアをはじめとして職員の指導やマネジメント、介護サービスの品質管理などに従事します。より専門的な介護の資格に位置づけられているため、取得していると就職や転職に有利です。
受験資格も他の資格より厳しく、3年以上の実務経験に加えて介護福祉士実務者研修の資格が必要です。
介護士のキャリアアップに必要な資格
上記の3資格は、介護職として働く上で必要な知識や技術が求められる基本の資格です。さらに介護職としてキャリアアップを目指すなら、より専門的な知識やスキルを身につけられる資格を取得してみましょう。キャリアアップのための資格の例として、以下でご紹介する3種類の資格があります。
ケアマネジャー
ケアマネジャーとは、正式には「介護支援専門員」という資格です。要介護者が適切な介護を受けながら自立した生活を送れるよう、ケアプランの作成やマネジメントなどを行います。また、自治体からの依頼の元で要介護認定を行うのも、ケアマネジャーの仕事です。
ケアマネジャーの資格は国家資格ではないものの、難易度が高い資格です。ケアマネジャーの受験資格には特定の業務において900日以上の実務経験が必須で、さらに各都道府県が実施する「介護支援専門員実務研修」を修了し、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があります。
ケアマネジャーの資格取得までは無資格の場合で最短8年、介護福祉士の資格取得後でも最短5年はかかるといわれます。
レクリエーション介護士
レクリエーション介護士は、2014年に設立したばかりのまだ新しい資格です。介護の現場では、要介護者の方々の生活の質向上や健康増進、喜びや生きがいづくりなどの目的でさまざまなレクリエーションが実施されます。
しかし介護職はレクリエーションの企画や実施に悩むことも多く、同じレクリエーションばかり続くと利用者に飽きられてしまいがちです。そこで、レクリエーションの立案や実行などの専門的スキルを身につけるために生まれたのが、レクリエーション介護士の資格です。
介護職にとって必須の資格ではありませんが、レクリエーションの企画・立案スキルに加えてレクリエーションのバリエーションを増やすことによって利用者の満足度や施設の質の向上に寄与できます。
介護予防運動指導員
介護予防運動指導員は、適切な介護予防プログラムを作成して筋力トレーニングや食事、口腔ケアなどの指導を行うことで介護予防を行う、介護予防のスペシャリストとなる民間資格です。高齢者一人ひとりの状態に合わせて介護予防プログラムを作成し、プログラム実践サポートやプログラムの評価・見直しなども行います。
要介護となる前の高齢者を対象としたスキルが求められる資格であるため、介護施設のほかスポーツクラブなどでも活躍する資格です。
まとめ
介護職は無資格からでもスタートできる仕事ですが、キャリアを積んでより専門的なスキルを身につけるには資格を取得しておくこと推奨されます。資格を持っていればスキルを証明でき、就職や転職にも有利です。
北陸・信越地方の介護・看護職専門求人サイト「メディケアキャリア」でも、介護の資格取得者向けの求人を多数取り扱っています。北陸・信越地方で介護職としてのキャリアを積んで転職を希望するなら、今回ご紹介した資格を取得してメディケアキャリアで転職活動を行ってみてはいかがでしょうか。
メディケアキャリアで
北信越の介護職求人を探す
関連記事
-
ヘルパー2級が介護職員初任者研修に変わった理由は?違いや仕事への影響を解説
介護福祉士
介護職
更新日:2024年10月10日
ヘルパー2級が介護職員初任者研修に変わった理由や、名称変更によって出る影響などについて、詳しくご説明します。
詳しく読む
-
グループホームとは?仕事内容や一日のスケジュールを徹底解説
介護福祉士
介護職
更新日:2024年10月10日
グループホームとは一体どのような施設なのか、という説明から始まり、グループホームでの仕事内容、グループホームで働くメリット・デメリットなどをご紹介します。
詳しく読む
-
介護業界で働きたい!志望動機の書き方やアピール方法を徹底解説
介護福祉士
介護職
更新日:2024年10月10日
介護職を希望する場合の志望動機の書き方について詳しくご説明します。ネガティブをポジティブに変換してアピールする具体例などもご紹介しますので、今後の就職活動の参考にされてください。
詳しく読む
-
介護職員基礎研修って?実務者研修との違いを解説
介護福祉士
介護職
更新日:2024年09月13日
介護職員基礎研修がどのような研修だったのか、から始まり、介護職員基礎研修と実務者研修にはどのような違いがあるのか、重複科目についての扱いはどうなるのかなどについて詳しくご説明します。
詳しく読む
-
更新日:2024年10月10日
ヘルパー2級が介護職員初任者研修に変わった理由は?違いや仕事への影響を解説
介護福祉士
介護職
ヘルパー2級が介護職員初任者研修に変わった理由や、名称変更によって出る影響などについて、詳しくご説明します。
詳しく読む -
更新日:2024年10月10日
グループホームとは?仕事内容や一日のスケジュールを徹底解説
介護福祉士
介護職
グループホームとは一体どのような施設なのか、という説明から始まり、グループホームでの仕事内容、グループホームで働くメリット・デメリットなどをご紹介します。
詳しく読む -
更新日:2024年10月10日
介護業界で働きたい!志望動機の書き方やアピール方法を徹底解説
介護福祉士
介護職
介護職を希望する場合の志望動機の書き方について詳しくご説明します。ネガティブをポジティブに変換してアピールする具体例などもご紹介しますので、今後の就職活動の参考にされてください。
詳しく読む -
更新日:2024年09月13日
介護職員基礎研修って?実務者研修との違いを解説
介護福祉士
介護職
介護職員基礎研修がどのような研修だったのか、から始まり、介護職員基礎研修と実務者研修にはどのような違いがあるのか、重複科目についての扱いはどうなるのかなどについて詳しくご説明します。
詳しく読む