介護コラム
コロナ禍で注目される介護業界におけるオンラインリハビリとは
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従来は、患者さんがかかりつけの病院に通い、現地でリハビリを受けるのが一般的でした。
しかし、2020年1月から発生した新型コロナウイルスの影響で「密閉」「密集」「密接」、いわゆる「3密」を避けることが推奨されている今、人の多い病院へリハビリに通うことに抵抗を感じることも多いでしょう。
そんなコロナ禍の問題を解消するため、最近ではオンラインリハビリサービスが注目を集めています。
今回は、新型コロナウイルス対策の一環として話題になっているオンラインリハビリについてご説明します。
自宅でリハビリサポートを受けられるオンラインリハビリとは
オンラインリハビリとは、パソコンやスマホ、タブレットなどの端末を使って、自宅で遠隔リハビリを受けるサービスのことです。
リハビリは病院や介護施設にある専用の器具を使う必要があると思われがちですが、実は簡単なリハビリ程度なら、専用器具のない一般家庭でも実施することは可能です。
オンラインで繋がった先には、理学療法士や作業療法士など、リハビリの専門家が控えていて、適切なリハビリの仕方をサポートしたり、必要に応じてアドバイスを提供したりしてくれるので、自宅でも正しいリハビリを行うことができます。
オンラインリハビリは、もともと「病院が遠くて定期的に通えない」「保険内で受けられるリハビリの期間・頻度が足りない」という方のために開発されたサービスですが、最近は新型コロナウイルスの感染拡大対策のひとつとして普及が進められています。
オンラインリハビリの4つのメリット
病院や介護施設で受ける一般的なリハビリと比べると、オンラインリハビリには以下のようなメリットがあります。
1.感染リスクを減らせる
病院や介護施設はもともと人が多く、しかもリハビリは屋内で実施されるため、3密になりやすい傾向にあります。
オンラインリハビリなら、自宅内でリハビリを続けられるので、患者さん・施設のスタッフともに、感染リスクを軽減できます。
2.運動不足解消につながる
新型コロナウイルスの影響により、営業を自粛する店や施設も多いなか、介護やリハビリなどのサービスを提供するデイサービス事業者の自粛は全体の約5%ほどに留まっています。
ところが、実際にデイサービスを利用する方は少なく、約9割の事業者が「サービスの利用を自粛している人がいる」と回答すると共に、自粛による利用者の運動不足に不安を感じています。[注1]
[注1] リハプラン「【コロナ自粛における介護実態レポート】デイサービス事業者の9割が自粛中の高齢者の「運動不足」に不安を感じている結果に。」
オンラインリハビリを利用すれば、自宅でも体を動かす習慣がつきやすく、外出自粛による運動不足の解消に役立ちます。
3.正しい方法で続けられる
従来は、自宅でのリハビリを指導する場合、患者さんに口頭や紙面などでやり方を伝えるのが一般的でした。
しかし、リハビリの動作を言葉で伝えるのはなかなか難しく、「やり方がわからない」「正しい方法を忘れてしまった」といった問題が起こりがちです。
オンラインリハビリなら、パソコンやスマホ、タブレットに搭載されているカメラ機能を使って、専門家がリアルタイムに患者さんの動きをチェックしたり、動画で正しい方法を伝えたりすることができます。
必要に応じて、その場で指導やアドバイスを行うこともできるので、常に正しい方法でリハビリを実践することができます。
4.専門家に自分の状態をチェックしてもらえる
リハビリの種類は複数あり、患者さんの症状に合わせて適切なメニュー・プログラムを組む必要があります。
オンラインリハビリを利用すると、理学療法士や作業療法士が画面を通じて患者さんの現在の状態をチェックできるので、必要に応じて適切なメニュー・プログラムに変更することが可能です。
オンラインリハビリには2パターンある
オンラインリハビリには、「動画視聴タイプ」と「テレビ電話タイプ」の2パターンがあります。
1.動画視聴タイプの特徴
動画視聴タイプとは、病院や介護施設があらかじめ用意したリハビリ関連の動画をパソコンやスマホ、タブレットで視聴しながらリハビリを行う方法です。
誰でも視聴できる機械があれば、特定の病院・施設を利用している患者さん向けに限定公開しているものもあります。
24時間365日いつでも視聴できるので、好きな時間にリハビリしたい場合にぴったりです。
2.テレビ電話タイプの特徴
テレビ電話タイプとは、専用のソフトやアプリを利用し、理学療法士や作業療法士とテレビ電話でやり取りする方法です。
お互いの様子はカメラを通じて配信されるため、現在の患者さんの体の様子やリハビリの動きをチェックしたり、リアルタイムに質問・回答のやり取りを行ったりすることができます。
利用できる時間帯は限定されますが、患者さんと専門家が直接コミュニケーションを取れるところが大きなメリットです。
オンラインリハビリを利用すれば安全にリハビリを続けられる
オンラインリハビリは自宅にいながら正しい方法でリハビリを行うことができるので、3密を避けながらリハビリを継続することが可能です。
患者さんはもちろん、病院や施設で働くスタッフの安全にもつながりますので、新たなリハビリのスタイルとして導入・利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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