介護コラム
外国人看護助手(ナースエイド)の受け入れについて
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看護師の仕事をサポートする看護助手という職業は、現在の医療現場でとても求められている存在です。しかし、給与面や業務のハードさから看護助手を目指す日本人の若者は少なく、慢性的に人手が不足している状態です。
そこで受け入れが増えてきているのが外国人の介護助手です。仕事を求めて日本に来ている外国人はとても多く、一般的にはきつい職業でも積極的に取り組む人が多いため、人手不足の解消に大いに貢献してくれています。
ここではそんな外国人の介護助手の受け入れについて解説し、メリットと課題についても触れています。
外国人看護助手(ナースエイド)は医療行為に該当しない看護師のサポート業務を行う
看護助手とは病院をはじめとした医療施設で、看護師のサポートを行う仕事です。看護師と違って資格を必要としないため、注射や採血といった医療行為はできず、配膳や掃除の手伝い、患者の身の回りのお世話などの業務が主な仕事です。
外国人看護助手も仕事内容はほぼ同じで、中国・フィリピン・ベトナムなどから介護助手として働きに来ている人が目立ちます。言葉や文化の違いといった問題はありますが、多くの外国人が日本人スタッフと上手くコミュニケーションを取り、日本の医療現場で活躍しています。
外国人看護助手(ナースエイド)を受け入れることの3つのメリット
言葉の壁や文化の違いがある外国人をデリケートな医療現場に受け入れる理由には、人手不足や経営難などの切迫した病院の事情があります。外国人看護助手を受け入れることメリットを具体的に解説しましょう。
1. 慢性的な人手不足を解消できる
地方の中小病院は医師や看護師が慢性的に不足していることが多く、それが原因で十分な医療を提供できずに閉鎖することもあります。とくに看護師は数が少ないのに業務が多く、忙しいうえに夜勤続きやハードなシフトになり、看護師一人ひとりにかかる負担が非常に大きくなっている状態です。
2. 人件費を削減できる
中小規模の病院や地方の病院は経営面でも問題を抱えていることがほとんどで、さまざまなコストの削減が求められている状態です。とくに医師や看護師の人件費の占める割合が多く、ここをいかに削れるかが課題となっています。
資格が必要ない看護助手は、国家資格の看護師よりもできる業務は少ないものの、その分給与相場が大幅に安く看護師の半分ほどの場合もあります。看護師が行っている業務の一部を看護助手に任せ、看護師を減らすことができれば人件費を大幅にカットできるのです。
3. まじめな人が多く信頼できる
外国人の労働者は海外からわざわざ日本に働きにきており、働ける場所も数が限られているため、就いた職に対してまじめに取り組む傾向があります。とくに、日本語を勉強して看護助手になろうとする人の多くは一生懸命に働き、ほかの人が嫌がるような仕事でも率先して担当してくれます。
もちろん個人差がある部分ではありますが、しぶしぶと看護や介護をする日本人よりも繊細なケアをしてくれる人が多いです。とくに、中国やフィリピンには目上の人を敬う文化が強いため、高齢者への介護の面においてとても丁寧な対応をしてくれます。
外国人看護助手(ナースエイド)の受け入れに残されている3つの課題
人手不足の解消やコスト削減といった大きなメリットがある外国人看護助手の受け入れですが、まだまだ残されている課題も多いです。
1. 患者側の気持ちへの配慮
もっとも意識しなくてはいけないのは、介護される患者側の感情です。若い年代にとっては当たり前の外国人でも、高齢者のなかには外国人を怖がったり、露骨に嫌がったりする人も少なくありません。
差別的な考えは許されるものではありませんが、外国人の介護助手を雇う場合はそういった患者もいることを病院側は考慮する必要があります。
2. 言葉の壁がある
外国人看護助手を受け入れた現場でもっとも多い悩みが言葉の壁です。看護助手を目指す外国人は日本語を勉強してある程度の理解ができていますが、微妙なニュアンスが伝わらなかったり、意思疎通に時間がかかったりすることもあります。
とくに、日本に来て日が浅い外国人は文字にも発音にも慣れていないため、外国人看護助手本人と現場のスタッフ双方の努力が必要になるでしょう。
3. 文化の違いへの理解が必要
日本で働こうとする多くの外国人は、日本の文化や常識のことを学び、それに合った生活や行動をするように努力をしています。
しかし、どうしても生まれ育った文化の違いというものは出てきてしまい、日本人にとっては非常識であったり、理解しがたかったりする行動も少なくありません。ある程度は文化の違いとして理解し、現場で受け入れる姿勢と歩み寄る姿勢が求められます。
外国人看護助手(ナースエイド)の受け入れは医療現場でのメリットが多い
外国人看護助手を受け入れることには、まだ言葉の壁、文化の違いといった課題が残っています。繊細さが求められる医療の現場であれば、トラブルのリスクも高くなるかもしれません。
しかし、それを考慮しても外国人看護助手の受け入れはメリットが大きく、今後は多くの医療施設で増えていくことが考えられます。現場スタッフに余裕が生まれれば、提供する医療の質を上げることにもつながるでしょう。
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