介護コラム
介護現場での働き方改革例
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深刻な人材不足が続く介護現場において、介護士が働きやすい、続けやすい環境作りをすることは急務とされています。そこで注目されているのが、働き方改革の上手な活用です。
どのような働き方改革をすれば介護現場の状況は改善されるのか、そのヒントを得るために役立つ改革例をいくつかご紹介します。
介護士にとって働き方改革の重要ポイントは有給と残業
介護現場での働き方改革例を挙げる前に、まずは介護士にとって働き方改革で定められたことがどのような部分で大きく関わってくるのか、という点から考えましょう。
働き方改革の中でも特に介護士にとって重要なポイントとなるのは、
・最低でも年5日の有給取得ができる
・残業の上限が規制される
という2点です。
介護現場は常に人不足なので、有給がとれない、残業も多すぎるという状況が常態化しているところは少なくありません。この部分について法的に大きな縛りが入ることで、介護現場では業務の効率化が必須となってきます。
そして、この業務の効率化こそが、働き方改革によって介護現場の状況が改善されるための最大の重要事項となります。
ではいよいよ、介護現場の働き方改革における業務改善の例を見てみましょう。
介護現場の働き方改革例3選

1. 介護士の専門性を意識した分業制の徹底
介護現場での働き方改革例としてまず挙げられるのが、外部委託や分業制を徹底し、介護士は介護業務のみに専念できるようにしたというものです。
介護士は利用者の入浴や食事・排せつの介助などといった身の回りのお世話をする立場です。これらの仕事は介護・介助についての専門的な知識や技術などが求められますので、誰にまかせてもいいというものではありません。
一方、清掃やレクリエーション、事務作業などについては介護士でなくてもできることです。現状ではこれらの仕事も介護士任せにしている施設が多いため、その分介護士の仕事の範囲が膨大なものになってしまい、疲弊してしまうという悪循環を生みだしています。
介護士にこうした部分まですべて担当させるのではなく、外部委託、あるいは介護士とはまた別のパートとして雇うといった手は、介護士の負担軽減だけでなく業務効率にもつながるおすすめの方法です。
2. 情報共有ツールの導入
介護現場では、介護士のシフトの入れ替わり時の申し送りなどにも時間がかかるケースが多いです。この部分を情報共有ツールの活用で効率的にするというのも働き方改革のために非常におすすめの手です。
利用者の健康状態、介護内容などといった介護記録を従来の手書きからデータ入力に変え、パソコンやスマホでその情報を共有できるツールを導入すれば、申し送りなどの効率はグンと高まります。
介護業界はまだまだこうしたツールが全体的に浸透している状況ではありません。最初のうちは現場でもツール利用に対する戸惑いの声も出るでしょうが、慣れれば時間を大きく削減できるものです。何度か説明会・研修などの機会を設けるなどの手間をかけてでも、ツールを導入する価値はあるでしょう。
3. 介助機器の積極的な導入
介護現場の働き方改革例の中でも特に進歩的で注目すべき例として挙げられるのが、介助に役立つ機器を積極的に導入したというものです。
施設利用者の移動、持ち上げなどを介護士たちが毎回やるのには大きな負担がかかります。この部分を電動リフトで手助けしてもらい、さらに施設利用者のベッドは体位変換ができるタイプのエアーマットにすると、介護士の身体的負担を大きく削減できます。
また、さらに考え方を進化させた施設では、施設利用者向けの機器だけではなく、酸素カプセルやマッサージ機など、介護士たちがリフレッシュするための機器も導入しています。
これも、介護士たちが元気になる=結果的に業務効率のアップにつながる、ということで、働き方改革をうまくやっている例として挙げられるでしょう。そうした施設では離職者も以前より出にくくなっているようです。
介護現場の工夫で介護士にとってよい働き方改革を実現しましょう
介護現場での働き方改革例としては、分業制の徹底、情報共有ツールの導入、介護・介助のサポートや介護士のケアに役立つ機器の導入などが挙げられます。
これまでの介護現場は、人手不足から介護士たちの労働環境の過酷さが改善されにくい傾向にありました。働き方改革はそうした流れを断ち切り、介護士たちが長く働ける介護現場を作れる大きなチャンスでもあります。
ここで挙げた働き方改革例をヒントに、ぜひ、働きやすい介護現場づくりにつなげていきましょう。
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