介護コラム
介護士としての個人目標の立て方
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介護士として働き始めて間もない新人さんや、キャリアアップに悩む中堅職員の方、悩みや課題はそれぞれです。長く勤めることができる介護士だからこそ、個人目標を持つことが大切です。この記事では、介護士としての個人目標の必要性や目標を立て方のポイントをご紹介します。
介護士としての個人目標を立てる必要性について
高齢化が進む日本において、介護職の人材確保は深刻な問題になっています。
2018年8月、介護労働安定センターが「平成29年度介護労働実態調査」にて66%の介護施設で介護士の人材不足が問題になっているという結果を公表しました。[注1]
[注1] 平成29年度介護労働実態調査
人員不足の理由はいくつかありますが、介護士のキャリアアップの構築や仕事に対するモチベーション維持の難しさも理由の1つとして考えられます。介護職に限らずどんな仕事にも言えることですが、長く勤めていると向上心やモチベーションが低下することがあります。そこで、有効なのが個人目標を立てることです。
介護士の仕事をしていると、目標管理シートを書くように指示を受けることがあります。
この目標管理シートには、
・目標を持つことで仕事に対するモチベーションを維持する
・介護職の資質向上とキャリアアップ
・自己評価・上司からの評価に用いられる
という効果・役割があります。
仕事をする上で、誰しも何かしらの問題点や悩みを抱えています。問題点が改善されればモチベーションが上がり、仕事のやりがいにつながります。つまり問題点の改善=目標となるのです。何を目標にすればよいのか迷ったら、まずは問題点から考えてみましょう。
介護士としての個人目標の立て方3つのポイント
それでは、具体的に個人目標はどのように立てたらよいのでしょうか。ここでは、介護士としての個人目標の立て方を3つに分けて説明します。
介護士になって日が浅いならコミュニケーション能力向上を目標に
介護士の経験が浅い方の悩みで一番多いのは、利用者さんとのコミュニケーションの取り方ではないでしょうか。介護の現場では、コミュニケーション能力が利用者さんの信頼を得る上で重要な役割を果たします。利用者さんの多くは高齢で聴覚や視覚、言語能力の低下によって伝達や意思の疎通が難しくなります。介護士は事故やトラブルを防止する上でもコミュニケーション能力を磨く必要があるのです。
利用者さんとのコミュニケーションの取り方を目標にするなら
・コミュニケーション能力を磨く研修を受ける
・コミュニケーションに関する本を〇冊読み勉強する
など、具体的な目標を立てましょう。
たとえば、お手本にしたい先輩がいてその先輩のような介護士が目標ならば、具体的にどのような行動を目標にしたいのか具体化します。「先輩の〇〇な所を自分も目標にします」という具合に、理想を具体化することで目標に向かって行動を意識するようになります。
介護士としてのキャリアが長ければリーダーシップ向上を目標にする
介護士になって年数が長い方は、介護現場の中心として活躍されていると思います。それにともない、リーダーシップの取り方や後輩の育成に関する悩みも多くなってきます。
人手不足の中、迎えた新人が職場に定着し力を発揮できるようにするのも、先輩たちの大切な仕事です。
たとえば、現場をまとめる立場としての課題を目標にするなら
・新人・若手スタッフの悩み・苦手なことを把握し職場環境を図る
・取得した介護スキル、知識を後輩に伝承する
・研修に参加し、介護技術の見直しや技術の向上を図る
などが挙げられます。
よい現場を作るためには、後輩の育成のほかに自分自身の知識や技術の向上も必要です。
慣れた環境で業務を淡々とこなすだけではモチベーションの低下にも繋がります。もう一度初心に帰り目標を立て、自分に刺激を与えてみましょう。
キャリアアップを目的とした“資格取得”を目標にする
求人数も多い介護職。現場経験を積み、資格を取得すれば様々なキャリアアップの道があります。介護福祉士やケアマネジャー、レクリエーション介護士など、介護士が取得したい資格は多数あります。資格を持っていると転職の際に有利になるほか、知識や技術を身に付けることで仕事のやりがいを感じることもできます。
現状多いのは、介護福祉士からケアマネジャーを目指すケースです。勤務時間や給料面でのメリットが大きいので、最終的にケアマネジャーを目指す介護士は多くなっています。
「〇年までに介護福祉士の資格を取得し、ケアマネジャーの資格を目指す」という風に、年数単位で具体的に計画を立てるとよいでしょう。
また、介護士のキャリアレベルや改善点を把握するための「介護プロフェッショナルキャリア段位制度」というものがあります。初歩的な段階からトップ・プロフェッショナルレベルまでの7段階に分けられています。こうした制度を利用し、介護士としてのステップアップの目標を立てるのもおすすめです。
キャリアアップに関する目標を見つけるには、まずは自分の苦手なこと・不足している部分は何か考えてみてください。たとえば「認知症の知識がないので講習会に参加し、介護の方法を身に付ける」という目標にすれば、介護技術の向上とキャリアアップのためには何をすればよいのかが明確になるでしょう。
目標は具体的で実現へのプランが想像できるもの
簡単に達成できそうな目標では意欲が湧かず、現状からかけ離れた目標ではあきらめが先行し、結果モチベーションの低下に繋がります。具体的にいつまでにどんな行動をするのか、具体的な目標を立てましょう。目標を着実に達成していくことで介護士としてのやりがいや達成感を得ることができるでしょう。
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