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医療介護求人メディケアキャリア 介護コラム 有給休暇義務化について企業が取り組むべき内容と罰則について

公開日:2022年02月15日 |  更新日:2022年02月15日

有給休暇義務化について企業が取り組むべき内容と罰則について

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有給休暇義務化について企業が取り組むべき内容と罰則について
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「有給休暇=労働者の権利」であるにも関わらず、従来の日本社会は有給休暇を取得することにどこか引け目を感じている傾向にあります。

実際に「有給休暇を使ったら上司に怒られたり、嫌な顔をされたりしないかな…」と考え、泣く泣く取得を諦めた人も少なくないはずです。

しかし、2019年4月1日からは「働き方改革法案」によって年5日の有給休暇取得が義務付けられました。この記事では、そんな有給休暇の取得義務化に対して企業側が知っておくべきこと、また取り組むべきことについて解説します。

企業側だけではなく労働者側も、これを機に有給休暇に関する知識を身に付けておきましょう。

有給休暇5日取得が義務化された背景

有給休暇が義務化された背景には、世界と日本の有給消化率の差と政府の方針が関わっています。

厚生労働省が毎年公表している『就労条件総合調査の概況』には、労働者の年間有給休暇取得率が掲載されており、平成29年「49.4%」、平成30年「51.1%」、平成31年「52.4%」とやや上昇気味ではあるものの、いまだに低い数値のままということがわかります。[注1]

一方で政府は「第4次男女共同参画基本計画」のなかで、2020年までの有給休暇取得率70%を目標に掲げてワークライフバランスの実現を目指しており、有給休暇の取得率を上げることが喫緊の課題となっています。

以上を踏まえ、向上の手段として施行されたのが、「年次有給休暇5日取得の義務化」なのです。

[注1]

厚生労働省:平成31年就労条件総合調査 結果の概要

有給休暇5日取得義務化の対象者

有給休暇義務化の対象者は、原則として「有給休暇が“付与”される日数が10日以上である労働者」です。つまり、「労働基準法第39条」に定められた以下の労働者のことを指します。

・雇用日から数えて6ヵ月以上継続して雇われているもの

・全労働日の8割以上の出勤をしているもの

では、パートタイム労働者やフルタイム労働者の場合は有給休暇取得義務化が適用されないのかというと、そういうわけではありません。

以下を参考に、自身が義務化の対象なのかを確認しましょう。

フルタイム労働者

・6ヵ月間継続勤務

・全労働日の8割以上の出勤実績がある

以上を満たせば、義務化の対象者になる

所定労働日数が

週4日の労働者

・入社後3年6ヵ月の勤務実績がある

・直近1年間の出勤率が8割以上

以上を満たせば年10日の有給休暇が“付与”され、必然的に年に5日の有給休暇取得が義務化される

所定労働日数が

週3日の労働者

・入社後5年6ヵ月の勤務実績がある

・直近1年間の出勤率が8割以上

以上を満たせば年10日の有給休暇が“付与”され、必然的に年に5日の有給休暇取得が義務化される

所定労働日数が

週2日の労働者

比例付与制度が導入されるものの、最大7日までしか付与されないため10日付与の条件に満たない

よって年に5日の有給休暇取得が義務化は適用されない

有給休暇5日取得義務化に対して企業が取り組むべき2つのこと

企業が法案に対して取り組むべきことは、「有給休暇取得の方針決定」と、「各労働者の有給休暇取得率の把握」の2点です。

有給休暇を取得させる方法は「個別指定方式」と「計画年休制度」の2つあり、どちらも以下のようなメリット・デメリットがあります。

方法メリットデメリット
個別指定方式

・労働者の有給休暇を自由にとる権利が尊重される

・会社と個々の労働者との協議で、融通が利く

・有給休暇の管理が難しくなる

・取得を怠った労働者が発覚した場合、残された期間でまとめて休暇を取らせなければならず、業務に支障をきたす

計画年休制度

・協定次第で会社に応じた計画的な休暇の取得パターンを設計可能になる

・計画性のため、有給休暇を含めた事業の見通しが立てやすい

・協定までの段取りを要する

・いったん決めると会社側からの、柔軟な変更が困難になる

企業によってどちらの方式導入が向いているかは異なります。どちらの取り組みも企業の特色や、事業内容に応じて決めるべきでしょう。

有給休暇5日取得義務化を違反したら罰則がある

有給休暇5日取得義務化を違反してしまった場合、罰則が科せられることがあります。

以下のような罰則を科せられないように、有給休暇の日数管理はしっかりと行いましょう。

<年5日、有給休暇を取得させなかった場合>

・違反条項:労働基準法第39条第7項

・罰則規定:労働基準法第120条

・罰則内容:30万円以下の罰金

時季指定を行う際、就業規則に記載していない場合

・違反条項:労働基準法第89条

・罰則規定:労働基準法第120条

・罰則内容:30万円以下の罰金

労働者が請求した所定の年次有給休暇を与えなかった場場合

・違反条項:労働基準法第39条(第7項を除く)

・罰則規定:労働基準法第119条

・罰則内容:6ヵ月以下の懲役、または30万円以下の罰金

罰則を受けないためにも、有給休暇5日取得義務化を正しく理解しよう

働き方改革によって、労働時間の是正がさまざまな企業で行われています。2020年現在でも、いまだ有給取得率は低いままではありますが、数値は上昇傾向にあります。今後労働者が「有給なんか取ったら申し訳ない…」という思いをしなくてもよくなる日はそう遠くないのかもしれません。

企業側も労働者もこれを機に、有給休暇に関する考えや捉え方を変えてみてはいかがでしょうか。

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